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セル
セルとはハンター社会の最小単位であり最も頻繁に見られる。セルの成り立ちは、似たような考えのハンターが集まって危険な怪物を止めるみたいなもの。大体は少人数で構成される。リソースはぎりぎりだし、怪物に関する知識は限られてるし、すげえ地元密着型。そういうハンターが集まって子どもをストーキングしてるらしい何かとか、裏路地に失血死体を残していく何かを調査したりそれと戦ったりするのです。
都市であればどこでも1ダースくらいの、あるいはそれ以上のセルがある。殆どがお互いのセルを知らずに活動している、自分の都市で起こっているより大きな闘争に気付きもせず。彼らはリビングルームで、物置で、ネットカフェで活動し、よく分からない敵に対して機転と勇気とありあわせの武器を携え立ち向かう。セルの構成員は彼らが出会うことになった状況と同じく様々だ。同じ悪霊に悩まされているご近所の面々とか。不死身の殺人鬼に対して自ら裁きを下そうと決めた警官たちとか。友人の不可解な死を調査する大学生とか。
ハンターのセルは大体短期的なゴールを目指す。今そこにある危機に対して何らかの対応をするみたいな。ヴァンパイアの寝床を見つけてその胸に杭を挿すとか、子どもたちが次々と行方不明になっている屋敷を焼くとか。重要なのは生き延びること、自分たちが死ぬか奴らが死ぬかであり、交渉とか妥協とかはむりぽい。
ハンターセルという集団自体そんなに長続きしない。そもそも得られるサポートとか使えるリソースが少ないのだから、まあそりゃそうだって感じだ。ビジルは肉体的危険に加え、ハンターに対して精神的にも感情的にも大きな負担となる。さらによほど注意を払っていない限り、地元の警察はハンターたちの存在をかぎつける。そして怪物との対決に勝利したセルであっても、時にはセルを解散して元の生活に戻ったりする。怪物との遭遇なんてもう二度と起こらないと願いつつ。一部のイカレたハンターたちだけがビジルを運命だと直感し、人間社会に紛れて生きる脅威から人類を救うために命を賭すのだ。そういうイカレポンチどものセルは数ヶ月、あるいは数年ほど続いたりする。普通は知りえない知識を蓄積し、その過程で数え切れないものを失いながら。
良いニュースと悪いニュース
セルの一番の強みはサイズだ。少人数のメンバーだから、隠密行動は楽だし機動力もある。変化する状況にもすばやく対応、行動開始して、終了と同時に人ごみへと紛れることができる。ハンターたちが注意を怠らず、少人数のみで行動し続けるならば、そのセルは誰にも気付かれないまま長期に渡る活動が可能だろう。攻撃の瞬間まで全く相手に悟られないような、ね。個々の技術とリソースをかき集め、かつ臨機応変に振舞うならば、セルは完全に独立した部隊として機能できる。それに経験が加われば、そのセルは非常に効果的なものとなるだろう。
セルのサイズは一番の弱みでもある。彼らのビジルは、目の前にあるものでがんばるしかない。リソースも技術もメンバー頼みだし、それが失われた時には易々と補填できない。万が一危機的状況になったとしてもセルのメンバーにはお互いしか居ないし、状況が致命的に悪化した場合のセーフティーネットも無い。*1そういう事が一度でもあると、ハンターたちはこぞって団結し始める。より大きな組織を目指して。

*1:ブランコから落ちれば、地面とキスする以外無いってこった