プレビュー

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テーマ
H:tVのテーマは「闇を照らす光」である。ハンターたちは闇に対して行動する力に他ならない。だが、この点についてはすでに触れたと思う。
H:tVにはもう一つ、副次的なテーマがある。人類は力強くかつ脆いということである。人類は孤独で無知ならばとても脆い。しかしそのリソースを集め知識を明らかにするときとても力強くなる。ハンターはその目標を達成するため団結せねばならない。しかし例え団結していても、彼らのチームや協定や陰謀はその最弱メンバーによって強度が決定される。たった一匹の毛虫が果実の中心に達したり、立った一匹の蟻の道しるべが巣全体を破滅へと導いたりする。また、ビジルに対するプレッシャーやそれに伴う犠牲は、自信に満ちたハンターでさえ不和と混乱に追い込んでしまうものだ。
ムード
H:tVにおける全体的なムードはホラーとミステリーである。それら二つの要素が連携して人間たちを気づかないうちにハンターという宿命へと追い込む。ホラーは彼らの目の前で爆発する。家族が血まみれの床に斃れていたり、バスの衝突事故から不可解な言語を話す存在が何事も無かったかのように這い出してきたりするのだ。それに対してミステリーは剥がさずにはいられないさかむけのようにぶら下っている。死んだ男の腕に彫られた暗号文だったり、人語ではない何かで書かれた書物だったり、乾いた葉と人毛の入った箱だったり、それら全てが皮のリボンでしっかり結わえられていたりするのだ。
それ以外にも全体的なムードが存在する。ビジルは恐ろしく、残酷で、しかも狂っている。しかし同時にビジルは希望に満ち、英雄的でもある。易々とは達成できないことだが、全く不可能では無い。それはハンターたちを正に有り得ない冒険へと巻き込んでしまうかもしれない。